○赤村新規就農者育成総合対策事業補助金交付要綱

令和5年4月1日

告示第64号

(趣旨)

第1条 この告示は、経営の不安定な就農初期段階の認定新規農業者等次世代を担う農業者になることを志向する者(以下「農業次世代人材」という。)に対して赤村新規就農者育成総合対策事業補助金(以下「補助金」という。)を交付することにより、就農意欲を喚起し、就農後の定着及び農業次世代人材の増大を図るものとする。本事業の実施にあたっては、本告示に定めるもののほか、担い手育成・確保等対策事業費補助金等交付要綱(平成12年4月1日付け12構改B第350号農林水産事務次官依命通知。以下「国の交付要綱」という。)及び新規就農者育成総合対策実施要綱(令和4年3月29日付け3経営第3142号農林水産事務次官依命通知。以下「国の実施要綱」という。)並びに福岡県新規就農者育成総合対策事業費補助金交付要綱(令和4年9月1日付け4経技第1294号)の定めるところによる。

(交付要件)

第2条 交付対象者は、次の各号に掲げる要件を全て満たす者とする。

(1) 独立・自営就農時の年齢が、原則50歳未満であり、次世代を担う農業者となることについての強い意欲を有している者又はその者が経営する法人であること。

(2) 第5条の申請時点において、当該年度中に農業経営を開始し、次に掲げる要件を満たす独立・自営就農をしている又はする予定であること。

 農地の所有権又は利用権(農地法(昭和27年法律第229号)第3条に基づく農業委員会の許可を受けたもの、同条第1項各号に該当するもの、農業経営基盤強化促進法(昭和55年法律第65号)第19条に基づく公告があったもの、農地中間管理事業の推進に関する法律(平成25年法律第101号)第18条に基づく公告があったもの、都市農地の貸借の円滑化に関する法律(平成30年法律第68号)第4条に基づく認定を受けたもの又は特定作業受委託契約を締結したものをいう。)を交付対象者(交付対象者が法人の場合は、当該法人の役員を含む。において同じ。)が有していること。

 主要な農業機械・施設を交付対象者が所有し、又は借りていること。

 生産物や生産資材等を交付対象者の名義で出荷・取引すること。

 交付対象者の農産物等の売上げや経費の支出などの経営収支を交付対象者の名義の通帳及び帳簿で管理すること。

 交付対象者が農業経営に関する主宰権を有していること。

(3) 農業経営基盤強化法第14条の4第1項に規定する青年等就農計画の認定を受けていること。

(4) 青年等就農計画に経営発展支援事業申請追加資料(国の実施要綱別紙様式第1号)を添付したもの(以下「経営発展支援事業計画等」という。)が次に掲げる要件に適合していること。

 農業経営を開始して5年後までに農業(農業生産のほか、農産物加工、直接販売、農家レストラン、農家民宿等関連事業を含む。)で生計が成り立つ計画であること。

 計画の達成が実現可能であると見込まれること。

(5) 経営の全部又は一部を継承する場合は、継承する農業経営に従事してから5年以内に継承して農業経営を開始し、かつ、継承する農業経営の現状の所得、売上若しくは付加価値額を10%以上増加させ、又は生産コストを10%以上減少させる経営発展支援事業計画等であると村長に認められること。

(6) 地域計画(農業経営基盤強化促進法第19条に規定する地域計画をいう。)のうち目標地図(農業経営基盤強化法第19条第3項の地図をいう。以下同じ。)に位置づけられ、又は位置づけられることが確実と見込まれること、人・農地プランの具体的な進め方について(令和元年6月26日付け元経営第494号経営局長通知。)の2の(1)の実質化された人・農地プラン、同通知の3により実質化された人・農地プランとみなすことができると判断できる既存の人・農地プラン及び同通知の4により実質化された人・農地プランとして取り扱うことのできる人・農地プラン以外の同種取決め等(以下「人・農地プラン」という。)に中心となる経営体として位置づけられ、若しくは位置づけられることが確実と見込まれること又は農地中間管理機構から農地を借り受けていること(以下「目標地図に位置づけられた者等」という。)

(7) 国の実施要綱別記3の雇用就農資金若しくは新規就農者確保緊急対策実施要綱(令和3年12月20日付け3経営第1996号農林水産事務次官依命通知)別記6の初期投資促進事業による助成金又は経営継承・発展等支援事業実施要綱(令和3年3月26日付け2経営第2988号農林水産事務次官依命通知)別記1の経営継承・発展支援事業による補助金の交付を現に受けておらず、かつ過去に受けていないこと。

(8) 機械・施設の取得費用等について、交付対象者が金融機関から融資を受けること。

(9) 豚、いのしし、鶏、あひる、うずら、きじ、だちょう、ほろほろ鳥又は七面鳥を飼養する農業経営の場合は、福岡県による飼養衛生管理基準遵守状況等について確認が行われていること。

(10) 就農する地域における将来の農業の担い手として、地域のコミュニティへの積極的な参加に努め、地域の農業の維持・発展に向けた活動に協力する意思があること。

(交付対象事業)

第3条 交付の対象となる事業内容は、国の実施要綱別記1第5の2に掲げるものとする。ただし、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第2号に規定する暴力団(以下「暴力団」という。)、若しくは同条第6号に規定する暴力団員が役員となっている団体、暴力団又は暴力団員と密接な関係を有する団体が行う事業は、補助の対象としない。

(補助金額)

第4条 補助金の額は、第3条の取組に必要な経費とし、ただし、国の支援は補助率1/2を超えない範囲とする。また、補助対象事業費の上限額は1,000万円(経営開始資金の交付対象者の場合は、500万円)とする。

2 夫婦で農業経営を開始し、以下の要件を満たす場合は、夫婦合わせて、前項に規定する補助対象上限額に1.5を乗じて得た額を上限額(1円未満は切捨て)とする。

(1) 家族経営協定を締結しており、夫婦が共同経営者であることが規定されていること。

(2) 主要な経営資産を夫婦で共に所有し、又は借りていること。

(3) 夫婦共に目標地図に位置づけられた者等となること。

3 複数の農業次世代人材が法人を設立し、共同経営する場合であって、第2条第1号の要件を満たす者(当該法人及び農業次世代人材それぞれが目標地図に位置づけられた者等に限る。)については、経営開始資金の交付を受ける者にあっては500万円、受けない者にあっては1,000万円(当該法人に夫婦を含む場合は、当該夫婦について、経営開始資金の交付を受ける場合は750万円、受けない場合は1,500万円)を合算した額又は2,000万円のいずれか低い額を上限額とする。なお、令和4年度より前に経営開始している農業者が法人の役員に1名でも存在する場合は、交付の対象外とする。

(経営発展支援事業計画等の承認申請)

第5条 補助金の交付を受けようとする者は、経営発展支援事業計画等を作成し、村長に承認申請しなければならない。

2 補助金の交付を受けようとする者は、前項の経営発展支援事業計画等を作成するに当たっては、村に相談し、計画の妥当性及び目標達成の実現性の観点から、田川普及指導センター等の関係機関、第14条に規定するサポート体制の関係者(以下「田川普及指導センター等の関係機関」という。)から助言並びに指導を受けるものとする。

(経営発展支援事業計画等の審査)

第6条 村長は、前条第1項の規定による承認申請があったときは、その内容について審査し、審査の結果、第2条の要件を満たし、補助金を交付して経営の開始及び定着を支援する必要があると認めた場合は、予算の範囲内で経営発展支援事業計画等を承認し、申請者に経営発展支援事業計画等承認通知書(様式第1号)を送付する。

2 前項の審査の結果、計画を承認しない場合にあっては、経営発展支援事業計画等却下通知書(様式第2号)を申請者に送付する。

3 第1項の審査に当たっては、必要に応じて、田川普及指導センター等の関係機関で面接等を行うとともに、必要な書類等の提出を追加で求めることができる。

(経営発展支援事業計画等の変更申請)

第7条 前条第1項の規定により計画の承認を受けた者が経営発展支援事業計画等に記載された取組を変更する場合は、第5条に準じて計画の変更を申請しなければならない。ただし、追加の設備投資を要しない程度の経営面積の拡大、品目ごとの経営面積の増減等の軽微な変更の場合は、この限りでない。

(補助金の請求及び決定)

第8条 第6条の規定により計画の承認を受けた者は、経営発展支援交付申請書(国の実施要綱別紙様式第2号)により、村長に補助金の交付を申請しなければならない。

2 村長は、前項の内容が適当であると認めたときは、経営発展支援事業補助金交付決定通知書(様式第3号)により、当該申請者に通知するものとする。

(補助金の交付)

第9条 村長は、前条第2項に規定する決定通知を行った場合、予算の範囲内で補助金を交付するものとする。

(交付条件)

第10条 補助金を交付する条件は、次に掲げるとおりとする。

(1) この告示の規定に従うこと。

(2) 次条の規定により、補助金の交付決定を受けた補助対象事業(以下「補助事業」という。)の内容を変更する場合においては、事前に村長の承認を受けること。

(3) 補助事業において、補助金の交付後に事業費を減額したときは、当該補助金を村へ返還すること。

(4) 補助事業を中止し、又は廃止する場合においては、事前に村長の承認を受けること。

(5) 補助事業が予定の期間内に終了しない場合又は補助事業の遂行が困難となった場合においては、速やかに村長に報告し、その指示を受けること。

(6) 補助事業に係る収入及び支出を明らかにした帳簿及び証拠書類を整備し、補助事業完了後5年間保管すること。

(交付決定の取消し又は変更)

第11条 村長は、次に掲げる場合には、補助金の交付の決定の全部若しくは一部を取り消し、又は変更することができる。

(1) 前条の規定により、補助金の交付決定を受けた農業次世代人材(以下「交付対象者」という。)がこの告示に基づく村長の処分又は指示に違反した場合

(2) 交付対象者が補助金を当該事業以外の用途に使用した場合

(3) 交付対象者が当該事業に関して、不正その他不適当な行為をした場合

(4) 補助金の交付の決定後生じた事情の変更により、全部又は一部の交付を継続する必要がなくなった場合又は追加の交付が必要となった場合

(5) その他、村長が補助事業を実施できないと認めるとき。

(就農状況報告等)

第12条 交付対象者は、事業実施の翌年度から経営発展支援事業計画等に定めた目標年度の翌年度まで、毎年7月末及び1月末までにその直前の6か月(実績報告後1回目の報告においては、実績報告後又は就農後からの期間)の就農状況報告(国の実施要綱別紙様式第4号)を村に提出しなければならない。

2 交付対象者は、経営発展支援事業計画等に定めた目標年度までに氏名、居住地や電話番号等を変更した場合は、変更後1か月以内に住所等変更届(国の実施要綱別紙様式第5号)を村に提出しなければならない。

(就農状況報告及び経営状況の確認)

第13条 村は、前条の規定による就農状況報告を受けた場合、田川普及指導センター等の関係機関と協力し、実施状況を確認し、必要な場合は、田川普及指導センター等の関係機関と連携して適切な助言及び指導を行うものとする。

2 前項の確認、助言及び指導は、就農状況確認チェックリスト(国の実施要綱別紙様式第7号)を用いて、交付対象者の状況に応じた効果的な方法で実施するものとする。

3 村は、前2項の確認に加え、田川普及指導センター等の関係機関と協力して交付対象者の経営状況の把握に努めることとし、事業実施の翌年度から2年間、必ず年1回は、次の事項の方法により、就農状況確認チェックリストを用いて、交付対象者の経営状況と課題を交付対象者とともに確認し、経営発展支援事業計画等の達成に向けて経営改善等が必要な場合は、適切な助言及び指導を行うものとする。

(1) 次の事項について、交付対象者への面談により確認する。

 営農に対する取組状況

 栽培・経営管理状況

 経営発展支援事業計画等の達成に向けた取組状況

 労働環境等に対する取組状況

(2) 次の事項について、ほ場を確認する。

 耕作すべき農地が遊休化されていないこと。

 農作物を適切に生産していること。

(3) 次に掲げる書類を確認する。

 作業日誌

 帳簿

 農地の権利設定の状況確認できる書類(農地基本台帳、農地法第3条の許可を受けた使用貸借、賃貸借若しくは売買契約書、公告のあった農用地利用集積計画若しくは農用地利用配分計画、特定作業受委託契約書又は都市農地の貸借の円滑化に関する法律第4条第1項の規定に基づく事業計画のうち該当する箇所のいずれかの書類の写し。以下同じ。)

(サポート体制の整備)

第14条 村長は、交付対象者の「経営・技術」、「営農資金」、「農地」の各課題に対応できるよう、田川普及指導センター、田川農業協同組合、株式会社日本政策金融公庫等の金融機関、農業委員会等の関係機関に所属する者、指導農業士等の関係者で構成するサポート体制を整備するものとする。

2 村長は、国の実施要綱別紙様式第10号別添(別紙2)により、当該サポート体制等を記載した新規就農者に対するサポート計画(以下「地域サポート計画」という。)を新規就農者の支援ニーズを把握した上で作成し、公表するものとする。

3 村長は、当該サポート体制の中から、交付対象者ごとに「経営・技術」、「営農資金」、「農地」のそれぞれの専属の担当者(サポートチーム)を選任し、交付対象者の前2項の各課題の相談先を明確にするものとする。サポートチームについては、新規就農者の農業経営、地域生活等の諸課題に対して適切な助言及び指導が可能な農業者を参画させることを必須とする。当該農業者は、交付対象者の農業経営、地域生活等に関する相談に乗り、必要に応じて助言及び指導を行うものとする。

4 村長は、交付対象者が早期に経営を安定・発展させ、地域に定着していけるよう、サポート体制の関係者は第1号及び第2号について、サポートチームは第3号について行うものとする。

(1) 国の実施要綱第8の1の経営発展支援事業計画等作成への助言及び指導

(2) 国の実施要綱第8の2の審査への参加

(3) 国の実施要綱第8の5の就農状況の確認、助言及び指導

(整備機械等の適正管理の指導)

第15条 村長は、交付対象者に対し、整備した機械・施設等を、常に良好な状態で管理し、必要に応じて修繕、改築等を行い、その整備目的に即して最も効率的な運用を図り、適正に管理運営するよう指導するものとする。

(管理方法等)

第16条 村長は、交付対象者が整備した機械・施設等について、補助金の交付目的に沿った適正な管理を行わせるため、耐用年数に相当する期間に準じて処分制限期間を設定させるものとする。

2 村長は、交付対象者に対し、機械・施設等の管理状況を明確にするため財産管理台帳を備え置かせるものとする。

3 村長は、交付対象者に対し、機械・施設等の管理運営状況を明らかにし、その効率的運用を図るため、管理運営日誌、利用簿等を適宜作成、整備及び保存させるものとする。

4 村長は、交付対象者が前項で作成した機械・施設等の管理運営日誌又は利用簿等を各年度に少なくとも一度提出させるなど、機械・施設等の管理状況を定期的に把握し、必要に応じて交付対象者に指導を行うなど、適正な管理運営等が行われるようにするものとする。

5 村長は、交付対象者が整備した機械・施設等について、第1項で設定した処分制限期間内に、当該助成金の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供しようとするときは、補助金等に係る予算の執行の適正化に関する法律(昭和30年法律第179号。以下「補助金適正化法」という。)第22条に準じた財産処分として、福岡県の交付規則及び村の財務規則等に基づき、財産処分の申請を行わせ、村長の承認を受けさせるものとする。また、村は、当該申請の内容を承認するときは、財産処分の基準等に留意し、その必要性を検討しなければならない。

6 村長は、交付対象者が整備した機械・施設等について、処分制限期間内に天災その他の災害により被害を受けたときは、直ちに交付対象者に報告させるものとする。

7 村長は、交付対象者が整備した機械・施設等の移転若しくは更新又は生産能力、利用規模、利用方法等に影響を及ぼすと認められる変更を伴う増築、模様替え等を当該機械・施設等の処分制限期間内に行うときは、あらかじめ交付対象者に報告させるものとする。

(農業共済等の積極的活用)

第17条 村は、農業共済組合と連携し、交付対象者に対し、経営の安定を図るため、農業共済その他の農業関係の保険への積極的な加入を促すものとする。

(その他)

第18条 この告示に定めるもののほか、必要な事項は村長が別に定める。

この告示は、公布の日から施行し、令和5年度の申請から適用する。

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赤村新規就農者育成総合対策事業補助金交付要綱

令和5年4月1日 告示第64号

(令和5年4月1日施行)